睡眠時無呼吸症候群|いびき・寝ている間の無呼吸は大丈夫?
最近、「睡眠時無呼吸症候群」という言葉を、テレビやインターネット、健康診断などで耳にすることが増えてきました。
40歳を過ぎると、実際に身近な方から、
「睡眠時無呼吸症候群と診断されて治療している」
「寝ている間に呼吸が止まっていると言われた」
「いびきがひどくて検査を受けた」
という話を聞くこともあるのではないでしょうか。
私にも子どもがいますが、子どもが寝ている姿を見ていると、たまに「今、呼吸が止まっている?」と感じることがあります。
そこで、ふと疑問に思いました。
「子どもが寝ている間に無呼吸になるのは大丈夫なの?」
そして、
「なぜ大人の睡眠時無呼吸は問題になるの?」
今回は、そんな疑問から「睡眠時無呼吸症候群」について調べてみました。
そもそも「睡眠時無呼吸症候群」とは?
睡眠時無呼吸症候群、いわゆるSAS(Sleep Apnea Syndrome)とは、眠っている間に呼吸が止まったり、呼吸が弱くなったりする状態を繰り返す病気です。
代表的なのが、空気の通り道である「気道」が睡眠中に狭くなったり、ふさがったりする「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」です。
特に多いのが、
「いびきをかく」
↓
「呼吸が止まる」
↓
「酸素が低下する」
↓
「体が呼吸を再開しようとする」
という状態を、寝ている間に何度も繰り返すパターンです。
本人は眠っているため、こうした呼吸の停止に気付いていないことも少なくありません。
無呼吸になると、体の中では何が起こっている?
では、呼吸が止まると体の中では何が起こっているのでしょうか。
呼吸が止まると、血液中の酸素が低下していきます。
すると体は「酸素が足りない」と判断し、呼吸を再開させようとします。
その際に、一瞬目が覚めたり、睡眠が浅くなったりします。
「呼吸が止まる」
↓
「酸素が低下する」
↓
「体が危険を感じる」
↓
「睡眠が浅くなり、呼吸が再開する」
↓
「また眠る」
この繰り返しが、一晩の間に何度も起こります。
そのため、本人は「7時間寝た」「8時間寝た」と思っていても、実際には体が十分に休めていないことがあります。
「たくさん寝たのに眠い」は睡眠時無呼吸のサインかもしれません
睡眠時無呼吸症候群では、単に夜中に呼吸が止まるだけではありません。
睡眠が何度も妨げられることで、翌日に次のような症状が出ることがあります。
・朝起きても疲れが取れない
・日中に強い眠気がある
・仕事中に眠くなる
・集中力が続かない
・起床時に頭痛がする
・夜中に何度もトイレに起きる
・家族から「いびきがうるさい」と言われる
・寝ている間に呼吸が止まっていると言われた
特に注意したいのが、「自分では気付いていない」ケースです。
睡眠中のことなので、自分自身では無呼吸に気付かず、家族から指摘されて初めて気付くこともあります。
では、なぜ子どもの無呼吸と大人の無呼吸は違うのでしょうか?
ここが今回の一番の疑問でした。
実は、子どもにも睡眠時無呼吸は起こります。
つまり、
「子どもだから無呼吸になっても問題ない」
というわけではありません。
ただし、子どもと大人では、睡眠時無呼吸が起こる原因や、体への影響が異なることがあります。
子どもの睡眠時無呼吸で多い原因
子どもの場合、成人とは違い、肥満だけが原因とは限りません。
代表的な原因の一つが、「扁桃腺やアデノイドが大きいこと」です。
喉の奥にある扁桃腺や、鼻の奥にあるアデノイドが大きいと、睡眠中に空気の通り道が狭くなり、いびきや無呼吸が起こることがあります。
また、鼻づまりなどによって鼻呼吸がしにくい場合にも、睡眠中の呼吸に影響することがあります。
そのため、子どもについても、
「いびきが大きい」
「毎晩のようにいびきをかく」
「寝ている間に呼吸が止まる」
「息苦しそうに呼吸をしている」
といった状態が続く場合には注意が必要です。
子どもの睡眠時無呼吸も「放っておけばいい」とは限りません
子どもの睡眠時無呼吸では、睡眠中の呼吸だけではなく、日中の様子にも変化が出ることがあります。
例えば、
・日中に眠そうにしている
・集中しにくい
・落ち着きがない
・朝起きるのがつらい
・成長や発達への影響が心配される
などです。
ただし、これらの症状には睡眠時無呼吸以外にもさまざまな原因があります。
そのため、「いびきがある=睡眠時無呼吸」と決めつけるのではなく、気になる場合には医療機関へ相談することが大切です。
大人の睡眠時無呼吸は、なぜ問題になるのでしょうか?
大人の場合、年齢、体重、首まわりの脂肪、顎の形、舌の大きさ、鼻の病気など、さまざまな要因によって睡眠中に気道が狭くなることがあります。
特に40歳を過ぎてから、
「いびきがひどくなった」
「日中眠くなった」
「寝ても疲れが取れない」
という方は、一度睡眠時無呼吸について考えてみてもよいかもしれません。
また、睡眠時無呼吸症候群は、単に「いびきがうるさい」「昼間眠い」というだけの問題ではありません。
無呼吸を繰り返すことで、体に大きな負担がかかります。
放置すると、高血圧などにつながることがあります
無呼吸によって酸素が低下したり、睡眠が繰り返し妨げられたりすると、体には大きな負担がかかります。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や心血管系の病気などとの関連が知られています。
そのため、
「ただのいびきだから大丈夫」
と考えず、無呼吸が疑われる場合には一度検査を受けることが大切です。
特に、
・高血圧の治療を受けている
・肥満がある
・毎晩のように大きないびきをかく
・家族から呼吸が止まっていると言われる
・日中の眠気が強い
・運転中にも眠くなることがある
という方は、一度相談してみることをおすすめします。
「大きないびき」だけがサインではありません
睡眠時無呼吸症候群というと、
「大きないびきをかく人の病気」
というイメージがあるかもしれません。
もちろん、大きないびきは重要なサインの一つです。
しかし、それだけではありません。
例えば、
「朝起きてもスッキリしない」
「日中に眠くて仕方がない」
「集中力が続かない」
「夜中に何度もトイレに起きる」
「寝ても疲れが取れない」
という方も、睡眠時無呼吸が隠れている可能性があります。
自宅でできる睡眠時無呼吸の検査があります
「睡眠時無呼吸の検査」と聞くと、
「病院に泊まって検査するの?」
と思う方もいるかもしれません。
実際には、まず自宅で行える簡易検査があります。
専用の検査機器を自宅に持ち帰り、寝るときに装着して、普段と同じように眠ります。
検査では、
・睡眠中の呼吸の状態
・無呼吸・低呼吸の回数
・血液中の酸素の状態
などを確認します。
普段の生活に近い状態で検査できるため、仕事などで忙しい方でも受けやすい検査です。
検査結果によっては、さらに詳しい検査が必要になる場合があります。
睡眠時無呼吸症候群は治療できる病気です
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合でも、
「もう治らない病気なのでは?」
と心配する必要はありません。
症状や検査結果、原因などに応じて、さまざまな治療方法があります。
代表的な治療の一つが、CPAP(シーパップ)療法です。
CPAP療法では、睡眠中に専用のマスクを装着し、空気を送り込むことで、睡眠中に気道がふさがるのを防ぎます。
必要な治療は一人ひとり異なりますので、検査結果をもとに医師と相談しながら治療方法を決めていきます。
「自分では大丈夫」と思っている方こそ、一度チェックを
睡眠時無呼吸症候群のやっかいなところは、「本人が気付いていないことが多い」ということです。
家族から、
「いびきがうるさい」
「寝ている間に息が止まっている」
「急に大きく息を吸うことがある」
と言われたことはありませんか?
また、
「十分寝ているはずなのに日中眠い」
「朝から疲れている」
ということはありませんか?
もし思い当たることがあれば、単なる「寝不足」や「年齢のせい」と決めつけず、一度睡眠中の呼吸を調べてみるのも一つの方法です。
まとめ
睡眠時無呼吸症候群は、大人だけに起こる病気ではありません。
子どもにも起こることがあります。
ただし、子どもと大人では原因や症状、対応が異なる場合があります。
そして大人の場合、睡眠中の無呼吸を繰り返すことで、日中の強い眠気や集中力の低下だけでなく、体にさまざまな負担がかかることがあります。
特に40歳を過ぎて、
「いびきがひどくなった」
「家族から呼吸が止まっていると言われた」
「朝起きても疲れが取れない」
「日中に眠くて仕方がない」
という方は、一度ご自身の睡眠について考えてみてはいかがでしょうか。
「もしかして睡眠時無呼吸かも?」
と思ったら、まずは医療機関にご相談ください。
いしかわ内科では睡眠時無呼吸症候群の検査・治療を行っています
いしかわ内科では、睡眠時無呼吸症候群が疑われる方に対して、ご自宅で行える簡易検査に対応しています。
検査機器を自宅に持ち帰り、普段どおりに眠りながら睡眠中の呼吸状態や血液中の酸素の状態などを確認します。
検査結果に応じて、必要な場合にはより詳しい検査やCPAP(シーパップ)療法など、状態に合わせた治療をご提案します。
「いびきが気になる」
「寝ている間に呼吸が止まっていると言われた」
「日中の眠気が強い」
このような症状がある方は、お気軽にご相談ください。
睡眠は、毎日の健康を支える大切な時間です。
「ただのいびき」と思わず、一度ご自身の睡眠を見直してみませんか?


