「緩和ケア」とは、重い病を抱える患者やその家族一人一人の身体や心などの様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケアです。

病と共に生じる身体の苦痛や生活における苦痛、気持ちのつらさなど、人が生活するために支障となるあらゆる苦痛を和らげ、生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)をよりよいものにするためのケアで、これらのケアは病気の早い段階でも受けることができ、病をかかえた方だけでなく、そのご家族へのケアも行われます。これらのケアをご自宅で行うことが在宅緩和ケアです。

緩和ケアについて

  • 痛みやその他の苦痛な症状を和らげる.
  • 生命を尊重し、死を自然の過程と認める.
  • 死を早めたり、引き延ばすことを意図しない.
  • 患者ケアにおける心理的側面とスピリチュアルな側面を統合する.
  • 患者が最期まで人生をいきいきと、できるだけ活動的に生きることを支える.
  • 家族に対し患者の闘病中や死別後の生活に適応できるように支える.
  • チームアプローチを用いて患者と家族のニーズに対処する.必要であれば死別後のカウンセリングを行う.
  • QOL(生活の質)を高めて、病気の過程に良い影響を与える.
  • 化学療法や放射線療法などの他の延命を意図する治療と併存しながら、疾病の初期から適用可能である.さらに、必要ならそれらの治療に伴う副作用の緩和を行う